まず確認したい結論
不倫の慰謝料は、不貞をした二人が連帯して負う性質のものとされ、一方が全額を支払った場合、その人はもう一方に対して「本来負担すべき割合」を求めることができると考えられています。これを求償権といいます。つまり、慰謝料を請求された側が全額を支払ったとしても、不倫相手に対して一定割合の分担を求められる場合があります。
よくあるケース
配偶者のいる相手と関係を持ち、その配偶者から全額の慰謝料を請求されて支払った——このような場合に、不倫相手(既婚者本人)に対して負担割合に応じた求償を検討するケースがあります。負担割合は、関係における主導性や事情によって変わるとされています。
相談前に整理すべきこと
誰がどのくらい主導した関係だったのか、支払った金額はいくらか、不倫相手の連絡先や状況が分かるかを整理しておきましょう。求償できる金額の目安は、これらの事情によって変わると考えられます。
確認しておきたい資料・証拠
慰謝料を実際に支払ったことが分かる記録(振込明細・示談書など)、関係の経緯が分かるやり取りは、求償を検討する際の基礎資料になります。示談書に求償に関する取り決めがあるかどうかも確認しておきましょう。
やってはいけないこと
示談の際に求償権を放棄する内容に気づかず合意してしまう、感情的に相手へ直接請求してトラブルになる、といった対応は避けたいところです。示談書の清算条項の範囲は慎重に確認する必要があります。
弁護士に相談する流れ
支払いの記録と関係の経緯を整理して相談すると、求償できる可能性や負担割合の見通しを聞くことができます。相手とのやり取りは代理人を通じて進めることで、無用な対立を避けられる場合があります。
示談書での「求償権放棄条項」の扱い
- 請求された側(支払う側): 求償権を放棄する場合、その分を支払額の減額材料として交渉できる場合があります
- 請求した側(受け取る側): 婚姻を続ける場合、求償権の放棄を求めることで受け取った金額を実質的に確保しやすくなります
- どちらの立場でも、「放棄の有無」と「金額」はセットで検討してください
求償権にも時効(期間の制限)が問題になり得ます。支払いからの経過期間を整理し、早めに弁護士へ確認してください。
よくある質問
全額を払ってしまっても相手に請求できますか。
本来の負担割合を超えて支払った分について、求償を検討できる場合があるとされています。割合は事情により異なります。
負担割合はどのように決まりますか。
関係における主導性やそれぞれの事情を考慮して判断されるとされています。一律ではないため、個別の検討が必要です。
示談書にサインすると求償できなくなりますか。
清算条項の内容によっては求償権に影響することがあります。署名前に内容を確認することが望ましいとされています。
不倫相手の居場所が分からなくても求償できますか。
相手の特定が前提になることが多いとされています。情報が乏しい場合の対応も含めて弁護士に相談することが考えられます。
まとめ
慰謝料を全額支払った場合でも、不倫相手に負担割合の分担を求められることがあります。鍵になるのは支払いの記録と示談書の清算条項です。求償の可能性は事情で変わるため、専門家に見通しを確認しましょう。
不倫慰謝料相談ナビの相談前整理事例
サイト名、サービス名、担当者名、LINE名、決済名などで確認している方は、事例パターンと証拠の残し方を分けて確認してください。個別の違法性、返金可否、削除可否、解決を断定するものではありません。